AKIRA
海外での評価が非常に高い一方、国内では「話が分からない」と言われがちです。そのねじれごと紹介します。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 原作・監督
- 大友克洋
- 音楽
- 芸能山城組
- 声の出演
- 岩田光央、佐々木望、小山茉美
- 上映時間
- 124分
- 公開
- 1988年7月
あらすじ(ネタバレなし)
1988年、東京は謎の爆発により消滅し、第三次世界大戦が起きました。31年後、その跡地に築かれた巨大都市ネオ東京は、暴動とテロが日常化しています。
暴走族の少年・鉄雄は、事故をきっかけに軍の研究対象となり、強大な超能力を発現させていきます。制御できない力に人格を壊されていく鉄雄と、彼を止めようとするかつての仲間・金田。すべての鍵は「アキラ」と呼ばれる存在にありました。
ここが見どころ
作画の物量
夜の街のネオン、バイクの光の尾、群衆。1980年代の手描きアニメとして、いま観ても信じがたい情報量です。制作費・作画枚数ともに当時の常識を大きく超えていました。
金田のバイク
赤いバイクが横滑りして止まるカット。無数に模倣され、いまも「アキラ滑り」として引用され続けています。
芸能山城組の音楽
ケチャやガムランを取り入れた民族音楽的な劇伴。近未来の映像に土着的な音を当てるという選択が、この作品の異様な手触りを作っています。
この映画について:1988年に作られた、2019年のネオ東京。
率直に言って、物語は分かりにくいです。原作漫画の膨大な内容を124分に圧縮しているため、勢力の関係も、アキラの正体も、説明が足りていません。初見で全部を理解するのはほぼ無理だと思います。
それでも観る価値があるのは、映像の水準が突出しているからです。背景の描き込み、光の表現、爆発の作画。当時の技術で到達できる上限を超えにいった仕事で、35年以上経ってもまだ古びていません。
海外への影響は特に大きく、「日本のアニメはすごい」という認識を決定づけた作品のひとつです。物語の難解さを承知のうえで、映像を浴びる映画として勧めています。
この作品の良さ
- 1980年代の手描きとして突出した作画
- 芸能山城組による独特の音楽
- ネオ東京の美術設計
当サイトの評価
1988年に作られた、2019年のネオ東京。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- IMDb
- 8.0 /10
- 原作
- 大友克洋 全6巻の漫画
- 影響
- 国際的 海外での評価が特に高い
公開当時の国内興行は目立つものではありませんでしたが、海外での評価が非常に高く、日本のアニメーションが世界的に注目される大きなきっかけになりました。
原作漫画は全6巻で、映画版は連載途中で製作されたため後半の展開が異なります。原作を読むと、映画で説明されなかった部分の多くが補われます。
こんな人におすすめ
- アニメーションの作画を味わいたい人
- サイバーパンクが好きな人
- 話が分からなくても気にしない人
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