あのこは貴族ARISTOCRATS
邦画2021年ドラマ2020年代岨手由貴子

あのこは貴族

対立させて終わりにしない構成が優れています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
岨手由貴子
原作
山内マリコ
出演
門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河
上映時間
124分
公開
2021年2月

あらすじ(ネタバレなし)

華子は東京の裕福な家に生まれ、何不自由なく育ちました。20代後半、婚約者に去られ、周囲は次の相手を探し始めます。

美紀は富山から東京の大学に進学しましたが、実家の経済状況が悪化し、中退して働いています。

二人を結ぶのは、青木幸一郎という男でした。彼は華子の見合い相手であり、美紀の大学時代の同級生でもあります。

ここが見どころ

東京の描き分け

松濤の邸宅、タワーマンション、渋谷の居酒屋。同じ東京でも住む世界が違うことを、場所だけで示します。

二人の対面

対立するはずの二人が、意外な形で会話する場面。ここがこの映画の白眉です。

自転車の場面

終盤、二人乗りで走る一連。台詞なしで解放感を示します。

この映画について:東京で生まれた女と、地方から出てきた女。同じ街に住んでいるのに交わらない。

この映画が優れているのは、階層の違いを、女性同士の敵対に落とし込まなかったことです。分断されているのは女性同士ではない、と明示します。

同時に、上の階層に生まれることも自由ではないと描きます。華子が受ける圧力は、別種の不自由です。

難点は、テンポが緩やかで、劇的な出来事がないことです。

この作品の良さ

  • 階層を場所で示す演出
  • 二人を対立させない構成
  • 終盤の解放感

当サイトの評価

4.2/5.0

東京で生まれた女と、地方から出てきた女。同じ街に住んでいるのに交わらない。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美4.3
音楽4.1
演技4.5
余韻4.4

世間ではどう評価されているか

受賞
各映画賞 監督賞・脚本賞ほか
原作
山内マリコ 小説
IMDb
6.6 /10

国内の映画賞で監督賞・脚本賞などを受賞しました。

原作は山内マリコの同名小説です。

こんな人におすすめ

  • 階層の問題に関心がある人
  • 静かな邦画が好きな人
  • 東京を舞台にした話が好きな人

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