地獄の黙示録
難解と言われますが、話は単純です。ただ、後半の空気は明らかに普通ではありません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- フランシス・フォード・コッポラ
- 原案
- ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』
- 出演
- マーティン・シーン、マーロン・ブランド、ロバート・デュヴァル
- 撮影
- ヴィットリオ・ストラーロ
- 上映時間
- 153分(劇場版)
- 日本公開
- 1980年2月
あらすじ(ネタバレなし)
ベトナム戦争。軍の指揮系統を離れ、カンボジア奥地で独自の王国を築いているとされるカーツ大佐。ウィラード大尉に下された命令は、彼を見つけ出して抹殺することでした。
小型哨戒艇で川を遡上する旅が始まります。サーフィンのために村を空爆する部隊、慰問のショー、闇の中の前線基地。上流へ向かうほど、軍隊としての秩序が失われていきます。
ここが見どころ
ヘリコプター襲撃
『ワルキューレの騎行』を大音量で流しながら村を襲う一連。戦争の高揚と狂気を同時に成立させた場面として、あまりにも有名です。
光の少なさ
後半になるほど画面が暗くなり、人物の顔が半分しか見えなくなります。撮影のヴィットリオ・ストラーロがアカデミー撮影賞を受賞しています。
この映画について:川をさかのぼるほど、映画自体が正気を失っていく。
構造は非常に単純で、川をさかのぼるだけです。ただ、その道中で描かれるものが少しずつ論理を失っていく。戦争を批判するというより、戦争という状態そのものを浴びせてくる作品です。
終盤、マーロン・ブランドの登場以降は説明が減り、抽象度が一気に上がります。ここで置いていかれる人は多いと思います。私も初見では分かりませんでした。
制作が難航し、撮影が長期化したことは有名です。その混乱が作品の質感に出ているという見方もできます。複数の版があり、長い版では中盤に別のエピソードが加わります。
この作品の良さ
- 川をさかのぼるという単純で強い構造
- ヘリコプター襲撃の場面
- ストラーロの撮影
当サイトの評価
川をさかのぼるほど、映画自体が正気を失っていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.5 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 5.0 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- カンヌ
- パルムドール 1979年
- 米アカデミー賞
- 2冠 撮影賞・録音賞
- IMDb
- 8.4 /10
1979年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。撮影の難航ぶりはドキュメンタリー映画『ハート・オブ・ダークネス』にまとめられており、制作の混乱そのものが伝説になっている作品です。
こんな人におすすめ
- 体験としての映画を求める人
- 難解さを許容できる人
- 戦争映画の代表作を押さえたい人
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