キャスト・アウェイ
サバイバルものに見えて、実際は「戻ってきたあと」を描くための映画です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ロバート・ゼメキス
- 脚本
- ウィリアム・ブロイルズ・ジュニア
- 出演
- トム・ハンクス、ヘレン・ハント
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 143分
- 公開
- 2001年3月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
国際配送会社フェデックスのシステム分析担当チャックは、世界中を飛び回り、分刻みで効率を追う男です。恋人ケリーとの時間さえ、いつも切り上げて次の便に乗ります。
クリスマスの夜、乗っていた貨物機が南太平洋に墜落します。生き延びたチャックが流れ着いたのは、誰もいない小さな島でした。
火を起こし、魚を捕り、漂着した荷物を開ける。話し相手のいない生活のなかで、彼はバレーボールに顔を描いて「ウィルソン」と名付けます。
ここが見どころ
台詞のない中盤
島の場面には音楽がほとんど付きません。波と風の音だけで1時間近くを持たせるという判断が、この映画をただの遭難劇から引き離しています。
ウィルソン
血の付いた手形をボールに描いただけの相棒。観客がそれに感情移入してしまう時点で、孤独の描写は成功しています。
帰ってきてから
多くの遭難ものは救助で終わります。この映画はそこから約30分を使って、失われた4年をどう引き受けるかを描きます。ここが本題です。
この映画について:無人島に流れ着いた男と、バレーボール1個。
トム・ハンクスは撮影を一年中断し、実際に体重を落として島の後半に臨んでいます。役作りの逸話として有名ですが、効果として大きいのは体型よりも表情から社会性が抜けていく過程のほうです。
終盤、十字路に立つ場面で映画は終わります。何も解決していないのに、選択肢が四方に開けているという画だけで着地させる。うまい終わり方だと思います。
難点は、前半の「時間に追われる男」の描写がやや図式的なことです。
この作品の良さ
- 音楽をほぼ使わない島の描写
- 帰還後をきちんと描いた構成
- 最後の十字路の画
当サイトの評価
無人島に流れ着いた男と、バレーボール1個。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 4.2 |
| 音楽 | 3.8 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.2 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 2部門 主演男優賞ほかノミネート
- IMDb
- 7.8 /10
- 上映時間
- 143分
トム・ハンクスはこの作品でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞の主演男優賞(ドラマ部門)を受賞しました。
作中に登場する「ウィルソン」は、実在のスポーツ用品ブランド名です。公開後、この呼び名が孤独の比喩として一般に広まりました。
こんな人におすすめ
- 静かな映画をじっくり観たい人
- サバイバルものが好きな人
- トム・ハンクスの代表作を追いたい人
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