BUDAPEST HOTEL

インターステラー
科学考証の正確さで語られることが多い作品ですが、実際に効くのは家族の話としての強さです。難しい部分を飛ばしても十分に届きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- クリストファー・ノーラン
- 出演
- マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケイン
- 音楽
- ハンス・ジマー
- 科学監修
- キップ・ソーン
- 上映時間
- 169分
- 日本公開
- 2014年11月
あらすじ(ネタバレなし)
近未来の地球。原因不明の枯死病と砂嵐によって農業が壊滅しつつあり、人類は静かに滅びへ向かっていました。元パイロットのクーパーは、農場を営みながら娘マーフと暮らしています。
ある日、彼はわずかに残されたNASAの計画を知ります。人類が移住できる惑星を探す、帰還の保証のない旅。クーパーは娘に「必ず帰る」と告げて宇宙へ発ちますが、重力の影響で、彼と地球とでは時間の進み方が違いました。
ここが見どころ
1時間が7年になる惑星
水の惑星での滞在が、地球では何十年にもなる。科学の設定が、そのまま「娘の時間を奪う」という感情の痛みに直結している。この一体化がこの映画の最大の発明です。
ハンス・ジマーのオルガン
宇宙の映画にパイプオルガンという選択。教会的な響きが、この旅が科学であると同時に祈りでもあることを示しています。
ブラックホールの映像
物理学者キップ・ソーンの監修のもと、方程式に基づいて描かれた降着円盤。その計算結果が後に学術論文になったという珍しい経緯を持つ映像です。
この映画について:宇宙の話をしながら、ずっと父と娘の話をしている。
169分という長さですが、体感はそこまでではありません。理由は、科学的な難所が必ず感情の痛みとセットになっているからです。時間の遅れは娘との別れ、重力は帰れないこと、と常に翻訳されている。
映像と音は圧倒的で、特に宇宙空間の無音と、ドッキング場面の轟音の落差は劇場体験として突出していました。家で観る場合も、音は少し大きめにしたほうがいいと思います。
弱点は終盤です。5次元の描写と「愛は次元を超える」という台詞に乗れるかどうかで、評価が大きく分かれます。私は映画としての飛躍だと受け取りましたが、ここで白けるという感想も理解できます。あと、台詞が音楽に埋もれる場面があるのは事実です。
この作品の良さ
- 科学設定が感情の痛みに直結している構成
- ハンス・ジマーの音楽と、無音の使い方
- 物理学の監修に基づいた映像
当サイトの評価
宇宙の話をしながら、ずっと父と娘の話をしている。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 5.0 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- IMDb
- 8.7 /10
- 米アカデミー賞
- 受賞 視覚効果賞
- 科学監修
- キップ・ソーン 後にノーベル物理学賞
第87回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞。科学監修を務めた物理学者キップ・ソーンは、その3年後に重力波の観測でノーベル物理学賞を受賞しています。
公開時の批評は割れましたが、時間が経つほど評価が上がっているタイプの作品です。日本では特に人気が高く、繰り返し劇場でリバイバル上映されています。
こんな人におすすめ
- 宇宙を舞台にした大作が観たい人
- 親子の話に弱い人
- 音響のいい環境で観られる人
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