回路PULSE
邦画2001年ホラー2000年代黒沢清

回路

怖いというより、絶望的な作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
黒沢清
出演
加藤晴彦、麻生久美子、小雪、役所広司
上映時間
119分
公開
2001年2月

あらすじ(ネタバレなし)

植物店で働く美智は、無断欠勤している同僚の部屋を訪ねます。彼はそこで、彼女の目の前で首を吊ります。

同じ頃、大学生の亮介は、契約したばかりのインターネット回線に、見知らぬ映像が流れ込むのを目にします。「幽霊に会いたいですか」という文字が現れます。

赤いテープで目張りされた「開かずの間」が、街のあちこちに現れます。人が次々に消え、あとには黒い染みだけが残ります。

ここが見どころ

驚かせない演出

音を大きくして驚かす手法をほぼ使いません。幽霊は明るい場所を、ゆっくり歩いてきます。

空間の使い方

画面の奥行きが異様に深く、人物の背後がいつも暗い。黒沢清の演出の特徴が最も出ています。

終盤の東京

人がいなくなった街の描写。予算をかけずに、これを成立させています。

この映画について:インターネットを通じて、死者があふれてくる。

この作品の恐怖は、「死んだあとも永遠に孤独である」という設定から来ます。幽霊は襲ってきません。ただ、こちら側に来るだけです。

2001年という時期に、インターネットを孤独の装置として描いた点は先見的でした。いま観るとむしろ切実です。

難点は、テンポが非常に遅く、説明も少ないことです。恐怖の刺激を求めると外れます。

この作品の良さ

  • 驚かせない恐怖の作り方
  • 空間と奥行きの演出
  • 孤独という主題

当サイトの評価

4.2/5.0

インターネットを通じて、死者があふれてくる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美4.6
音楽4.4
演技4.0
余韻4.8

世間ではどう評価されているか

カンヌ
国際批評家連盟賞 2001年・ある視点部門
IMDb
6.5 /10
リメイク
2006年 米『パルス』

2001年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門で国際批評家連盟賞を受賞しました。

2006年にアメリカでリメイクされています。

こんな人におすすめ

  • 静かなホラーが好きな人
  • 黒沢清作品を追いたい人
  • 孤独を扱った作品に関心がある人

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