マルサの女A TAXING WOMAN
邦画1987年コメディ1980年代伊丹十三

マルサの女

バブル期の日本を記録した作品としても価値があります。娯楽作としても非常によくできています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
伊丹十三
出演
宮本信子、山崎努、津川雅彦
上映時間
127分
公開
1987年2月

あらすじ(ネタバレなし)

税務署員の板倉亮子は、細かいことに気づく性質を買われ、脱税を摘発する国税局査察部——通称「マルサ」に抜擢されます。

彼女が追うことになったのは、ラブホテルと不動産で財を成した権藤という男でした。帳簿の改竄、名義の分散、現金の隠し場所。二人は真正面からぶつかっていきます。

ここが見どころ

手口の具体性

どうやって金を隠し、どうやって見つけるか。取材に基づく具体的な手続きが、そのまま娯楽になっているのがこの作品の発明です。

山崎努の悪役

冷酷なのに人間味があり、憎めない。追う側と追われる側が互いを認め合う関係も含めて、面白い造形です。

この映画について:脱税の手口を、これでもかと具体的に見せる。

職業の細部を見せることの面白さで押し切る作品です。専門的な内容を、分からせながらテンポも落とさないという脚本の技術が高い。

同時に、バブル期の空気が濃く記録されています。土地転がし、現金主義、接待。当時の経済がそのまま映っています。

難点は、いま観るとテンポがやや古いことと、性的な描写が唐突に挟まることです。また続編とセットで語られがちですが、1作目だけで完結しています。

この作品の良さ

  • 職業の細部を娯楽に変える脚本
  • 宮本信子と山崎努の対決構図
  • バブル期の記録としての価値

当サイトの評価

4.5/5.0

脱税の手口を、これでもかと具体的に見せる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美4.3
音楽4.3
演技4.8
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

日本アカデミー賞
最優秀作品賞 第11回
キネマ旬報
1位 1987年
興行
大ヒット 続編も製作

第11回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞し、キネマ旬報でも1位に選ばれました。「マルサ」という言葉を一般に広めた作品でもあります。

こんな人におすすめ

  • 職業ものが好きな人
  • バブル期の日本に興味がある人
  • テンポのいい娯楽作を探している人

配信を探す

各サービスで「マルサの女」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。