メメント
ノーラン監督の名を知らしめた作品です。仕掛けは有名ですが、実際に体験すると印象が違います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- クリストファー・ノーラン
- 原案
- ジョナサン・ノーラン
- 出演
- ガイ・ピアース、キャリー=アン・モス、ジョー・パントリアーノ
- 上映時間
- 113分
- 日本公開
- 2001年11月
あらすじ(ネタバレなし)
レナードは、妻が殺された事件のショックで、新しい記憶を10分しか保てなくなりました。彼は全身の刺青とポラロイド写真、そしてメモだけを頼りに、犯人を追っています。
物語はカラーの場面と白黒の場面が交互に現れます。カラーの場面は時系列と逆向きに、白黒の場面は順方向に進み、二つは終盤で合流します。
ここが見どころ
逆向きの構成
各場面は前の場面の「前」を描きます。観客も、なぜこうなったかを知らないまま次の状況に置かれる。主人公と同じ状態を作るための構造です。
刺青とメモ
記憶の代わりになる外部装置。しかしそれを書いたのが自分である以上、正しいとは限らない。この不安が終盤に効きます。
この映画について:物語が、結末から冒頭へ向かって進む。
仕掛けが目的化していない点が優れています。逆向きに語るのは、驚かせるためではなく、記憶を失う不安を体験させるためです。だから構成に必然があります。
低予算で撮られていて、画面自体は地味です。舞台もモーテルと道路がほとんど。それでも113分持つのは、構造と脚本の強さによるものです。
難点は、初見では混乱すること。そして終盤で明かされることが、それまでの読みを大きく変えるため、一度観ただけでは消化しきれないことです。二度観る前提の作品だと思います。
この作品の良さ
- 構造が主題に奉仕している
- 低予算でも成立する脚本の強さ
- 終盤の反転の設計
当サイトの評価
物語が、結末から冒頭へ向かって進む。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 5.0 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.4 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- IMDb
- 8.4 /10
- 米アカデミー賞
- 2部門 脚本賞・編集賞にノミネート
- 製作
- 低予算 短期間で撮影
低予算のインディペンデント作品として作られ、口コミで評価が広がりました。この作品の成功が、クリストファー・ノーラン監督が大作を任される足がかりになっています。
こんな人におすすめ
- 構成で驚かせる映画が好きな人
- 二度観るのが苦にならない人
- 『インセプション』が好きだった人
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