三度目の殺人THE THIRD MURDER
邦画2017年サスペンス2010年代是枝裕和

三度目の殺人

ミステリーとして観ると必ず不満が残ります。そこを承知で観る作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本・編集
是枝裕和
出演
福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴
上映時間
124分
公開
2017年9月

あらすじ(ネタバレなし)

解雇された工場の社長を殺害し、遺体を焼いた男・三隅。すでに殺人の前科があり、本人も罪を認めているため、死刑は避けられない情勢です。

弁護を引き受けた重盛は、量刑を軽くすることだけを考えていました。しかし接見のたびに三隅の供述は変わり、被害者の娘の存在が浮かび上がってきます。

ここが見どころ

接見室のガラス

弁護士と被告の顔がガラスに重なって映る構図。二人が同一化していく過程を、一つの画で示します。

真実を出さない

何が起きたのかは最後まで確定しません。司法が扱えるのは真実ではなく、話の整合性だけという主題です。

この映画について:供述が毎回変わる。真実は最後まで出てこない。

ミステリーの形をしていますが、真相を明かす気がありません。そこに不満を持つ人は多いはずで、公開時も評価が割れました。

描かれているのは、裁く側が真実を知らないまま人の生死を決めているという構造です。是枝作品としては異色ですが、主題は一貫しています。

難点は、その割り切りの悪さです。法廷ものとしてもミステリーとしても中途半端に見える。ただ、役所広司の芝居は突出しています。

この作品の良さ

  • ガラスに顔が重なる構図
  • 司法が扱えるものを問う主題
  • 役所広司の芝居

当サイトの評価

4.4/5.0

供述が毎回変わる。真実は最後まで出てこない。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美4.6
音楽4.3
演技4.9
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

日本アカデミー賞
6冠 最優秀作品賞ほか
ヴェネツィア
コンペ出品 2017年
IMDb
6.8 /10

第41回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を含む6部門を受賞しました。是枝裕和監督が初めて法廷ものに取り組んだ作品です。

こんな人におすすめ

  • 答えの出ない話が好きな人
  • 俳優の芝居を観たい人
  • 是枝作品の異色作を試したい人

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