ソナチネ
北野武監督の作品の中でも、いちばん独特な空気を持つ一本です。国内より海外での評価が先行しました。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本・編集・主演
- 北野武
- 出演
- ビートたけし、国分太一、寺島進、大杉漣
- 音楽
- 久石譲
- 上映時間
- 94分
- 公開
- 1993年6月
あらすじ(ネタバレなし)
新宿のヤクザ・村川は、組の抗争の仲裁という名目で沖縄へ送られます。しかし現地に着いてみると、抗争はほとんど収まりかけており、やることがありません。
事務所を爆破されて隠れ家に移った一行は、浜辺で相撲を取り、花火をし、落とし穴を掘って遊びます。しかしそれは、東京から仕組まれた罠の一部でした。
ここが見どころ
遊びの時間
映画の中盤は、ほとんど大人が浜辺で遊んでいるだけです。この無為な時間の長さが、この作品の全部です。
暴力の速さ
撃つ場面は一瞬で終わり、溜めも見せ場もありません。暴力を格好よく撮らないという方針が徹底されています。
久石譲の音楽
軽やかで乾いた曲。ヤクザ映画にまったく似合わない音が、この作品の浮遊感を作っています。
この映画について:沖縄の浜辺で、ヤクザが延々と遊んでいる。
ヤクザ映画の外形を借りていますが、実際に描かれているのは、死を待っている男の時間です。村川は最初から生きることに飽きており、遊びの時間もそれを埋めるためのものです。
映像は静止画のように動きが少なく、青と白の色が支配的です。この作品で北野武監督のスタイルが確立したと言われます。
難点は、話らしい話がないことです。中盤は本当に何も起きません。合わない人には退屈でしかない一本ですが、合うと忘れられなくなります。
この作品の良さ
- 無為な時間の長さそのものが主題になっている
- 暴力を格好よく撮らない方針
- 久石譲の音楽との落差
当サイトの評価
沖縄の浜辺で、ヤクザが延々と遊んでいる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.9 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- 国内
- 興行不振 公開時は当たらなかった
- 海外
- 高評価 ヨーロッパで先に評価された
- IMDb
- 7.5 /10
国内公開時の興行は振るいませんでしたが、ヨーロッパで高く評価され、逆輸入的に日本での評価が高まりました。北野武監督のスタイルを決定づけた作品とされています。
こんな人におすすめ
- 物語より空気を味わいたい人
- 北野武作品を試したい人
- 静かな映画が好きな人
配信を探す
各サービスで「ソナチネ」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。