サマーウォーズSUMMER WARS
邦画2009年アニメ2000年代細田守

サマーウォーズ

夏になると必ず放送される定番ですが、通しで観ると構成の巧さがよく分かります。細かい弱点も含めて書きます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
細田守
脚本
奥寺佐渡子
キャラクターデザイン
貞本義行
声の出演
神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子
上映時間
114分
公開
2009年8月

あらすじ(ネタバレなし)

世界中の人が利用する仮想空間「OZ」。そこには行政も金融もインフラも接続されています。数学が得意な高校生の健二は、憧れの先輩・夏希に頼まれ、長野の実家に「婚約者のふり」をして同行することになります。

陣内家の曽祖母の90歳の誕生日に集まった大所帯の中で、健二は深夜に届いた謎の数式を解いてしまいます。翌朝、OZは何者かに乗っ取られ、現実の社会インフラが次々と麻痺していきます。

ここが見どころ

二つの世界の対比

極彩色で無限に広がるOZと、畳と縁側の古い日本家屋。この対比が、そのまま「つながり」の二つの形として機能しています。

栄おばあちゃん

パソコンも使えない90歳が、黒電話一本で各方面に発破をかける長い場面。この映画でいちばん強い数分です。

花札の対決

世界の命運が花札の勝負で決まるという無茶を、家族の応援と一体化させることで成立させています。

この映画について:世界の危機と、田舎の大家族の夏休みを同時にやる。

構成が非常にきれいです。仮想空間の事件と、大家族の日常という無関係なものを並行させ、最後に「大勢の力を集める」という一点で重ねる。この設計があるから、無茶な展開でも押し切れます。

陣内家の描写もよくできていて、大人数の親戚が誰も名前を説明されないまま、性格だけで見分けられるようになっています。人数の多さが賑やかさになっていて、混乱にならない。

弱点は、OZ側のセキュリティの描き方がかなり乱暴なことと、終盤で人の命に関わる展開を出しながら処理が速いことです。また、細田監督作品に繰り返し出てくる「大家族の理想化」については、批判的な見方もあります。

この作品の良さ

  • 無関係な二つの世界を最後に重ねる構成
  • 大人数を説明なしで見分けさせる人物設計
  • 夏の田舎の空気の描写

当サイトの評価

4.3/5.0

世界の危機と、田舎の大家族の夏休みを同時にやる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.2
映像美4.7
音楽4.5
演技4.2
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

日本アカデミー賞
受賞 最優秀アニメーション作品賞
IMDb
7.5 /10
放送
定番 夏の恒例作品に

日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞を受賞。細田守監督が興行的にも成功した最初の作品です。

夏の風物詩としてテレビ放送が繰り返されており、公開から15年以上経ったいまも新しい観客を獲得し続けています。

こんな人におすすめ

  • 賑やかな娯楽アニメが観たい人
  • 夏に観る1本を探している人
  • 家族で観られる作品を探している人

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