サマーウォーズ
夏になると必ず放送される定番ですが、通しで観ると構成の巧さがよく分かります。細かい弱点も含めて書きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 細田守
- 脚本
- 奥寺佐渡子
- キャラクターデザイン
- 貞本義行
- 声の出演
- 神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子
- 上映時間
- 114分
- 公開
- 2009年8月
あらすじ(ネタバレなし)
世界中の人が利用する仮想空間「OZ」。そこには行政も金融もインフラも接続されています。数学が得意な高校生の健二は、憧れの先輩・夏希に頼まれ、長野の実家に「婚約者のふり」をして同行することになります。
陣内家の曽祖母の90歳の誕生日に集まった大所帯の中で、健二は深夜に届いた謎の数式を解いてしまいます。翌朝、OZは何者かに乗っ取られ、現実の社会インフラが次々と麻痺していきます。
ここが見どころ
二つの世界の対比
極彩色で無限に広がるOZと、畳と縁側の古い日本家屋。この対比が、そのまま「つながり」の二つの形として機能しています。
栄おばあちゃん
パソコンも使えない90歳が、黒電話一本で各方面に発破をかける長い場面。この映画でいちばん強い数分です。
花札の対決
世界の命運が花札の勝負で決まるという無茶を、家族の応援と一体化させることで成立させています。
この映画について:世界の危機と、田舎の大家族の夏休みを同時にやる。
構成が非常にきれいです。仮想空間の事件と、大家族の日常という無関係なものを並行させ、最後に「大勢の力を集める」という一点で重ねる。この設計があるから、無茶な展開でも押し切れます。
陣内家の描写もよくできていて、大人数の親戚が誰も名前を説明されないまま、性格だけで見分けられるようになっています。人数の多さが賑やかさになっていて、混乱にならない。
弱点は、OZ側のセキュリティの描き方がかなり乱暴なことと、終盤で人の命に関わる展開を出しながら処理が速いことです。また、細田監督作品に繰り返し出てくる「大家族の理想化」については、批判的な見方もあります。
この作品の良さ
- 無関係な二つの世界を最後に重ねる構成
- 大人数を説明なしで見分けさせる人物設計
- 夏の田舎の空気の描写
当サイトの評価
世界の危機と、田舎の大家族の夏休みを同時にやる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.2 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- 日本アカデミー賞
- 受賞 最優秀アニメーション作品賞
- IMDb
- 7.5 /10
- 放送
- 定番 夏の恒例作品に
日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞を受賞。細田守監督が興行的にも成功した最初の作品です。
夏の風物詩としてテレビ放送が繰り返されており、公開から15年以上経ったいまも新しい観客を獲得し続けています。
こんな人におすすめ
- 賑やかな娯楽アニメが観たい人
- 夏に観る1本を探している人
- 家族で観られる作品を探している人
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