THERE WILL
BE BLOOD
洋画2007年ドラマ2000年代アメリカ

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

重く、長く、快さのない映画です。それでも2000年代の代表作として名前が挙がり続ける理由を書きます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ポール・トーマス・アンダーソン
原作
アプトン・シンクレア
出演
ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ
音楽
ジョニー・グリーンウッド
上映時間
158分
日本公開
2008年4月

あらすじ(ネタバレなし)

1898年、カリフォルニア。単独で銀を掘っていたダニエル・プレインヴューは、やがて石油に転じ、土地を買い集めて事業を拡大していきます。養子の少年を連れ、家族的な経営者を装いながら。

ある町で油田の情報を得た彼は、そこで若い伝道師イーライと出会います。石油と信仰、二つの権威が、同じ土地の支配をめぐって長い年月をかけて衝突していきます。

ここが見どころ

無言の冒頭

最初の15分ほど、台詞がありません。掘る、落ちる、這い出る。この男が何者かを、行動だけで説明し切ります。

ジョニー・グリーンウッドの音楽

弦楽器の不協和音が、風景の美しさを台無しにしていきます。音楽が観客を安心させないという珍しい使い方です。

この映画について:冒頭15分、台詞が一言もない。

アメリカという国が資本と信仰の上に立っていることを、二人の男の対立に凝縮した作品です。どちらも詐欺的で、どちらも本気という描き方が容赦ない。

ダニエル・デイ=ルイスの芝居は圧巻ですが、いわゆる名演というより、観ていて落ち着かない類のものです。終盤に向けて人間らしさが削れていきます。

難点は、158分という長さと、感情移入できる人物が一人もいないことです。快さを求めて観る映画ではありません。

この作品の良さ

  • 台詞に頼らない冒頭15分
  • 音楽が観客を安心させない設計
  • ダニエル・デイ=ルイスの芝居

当サイトの評価

4.7/5.0

冒頭15分、台詞が一言もない。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.7
映像美5.0
音楽4.9
演技5.0
余韻4.8

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
2冠 主演男優賞・撮影賞
IMDb
8.2 /10
評価
最高位 2000年代のベストに挙がる常連

第80回アカデミー賞で主演男優賞と撮影賞を受賞。各種の「21世紀のベスト映画」企画で、常に上位に置かれる作品です。

こんな人におすすめ

  • 重厚な人間ドラマが観たい人
  • 俳優の怪演を観たい人
  • 快さを求めずに映画を観られる人

配信を探す

各サービスで「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。