
千と千尋の神隠し
国内興行収入316.8億円、アカデミー賞とベルリン金熊賞をダブル受賞。数字だけが有名になりがちだが、中身は驚くほど地に足のついた「働く話」です。
深いことは何もありません。それを分かったうえで観ると、非常に楽しい一本です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
部員が一人しかいない高校の水泳部に、美人の顧問が赴任してきます。噂を聞きつけて男子生徒が殺到しますが、彼女がやろうとしていたのはシンクロナイズドスイミングでした。
ほとんどの生徒が逃げ出す中、残った5人が文化祭での発表を目指して練習を始めます。泳げない者、太った者、動きの揃わない者。彼らは指導者を探し、水中で息を合わせていきます。
男子高校生がシンクロをやる、という一点で笑いが担保されています。説明が要らない企画の強さです。
終盤の発表場面は実際の演技として撮られており、練習の成果が画面に出ています。
91分と短く、余計なものが入っていません。笑わせて、練習させて、最後にやり切らせる。この基本形を丁寧にやっている作品です。
妻夫木聡の初主演作でもあり、当時の若手俳優がそろって出ているのも見どころです。
難点は、人物描写が薄いこと、そして笑いの一部が現在の感覚では古いことです。特に体型をめぐる扱いは、いま観ると引っかかります。
男子高校生が、シンクロナイズドスイミングをやる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 3.9 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.2 |
| 余韻 | 3.9 |
小規模公開から口コミで広がり、ヒットしました。実際に男子シンクロに取り組む高校が現れるなど、社会的な波及もあった作品です。
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