WONKA
洋画2023年ミュージカル2020年代イギリス

ウォンカとチョコレート工場のはじまり

前日譚という企画には身構えていたのですが、思っていたよりずっと素直な映画でした。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
ポール・キング
出演
ティモシー・シャラメ、オリヴィア・コールマン、ヒュー・グラント、キーガン=マイケル・キー
原作
ロアルド・ダールの著作に基づく
製作国
イギリス・アメリカ
公開
2023年
ジャンル
ミュージカル/ファンタジー

あらすじ(ネタバレなし)

若きウィリー・ウォンカは、7年間の旅で集めた材料と、ポケットいっぱいの夢を持って、チョコレートの本場である街にやってきます。世界一の店を開くのが目標でした。

しかし彼は文字が読めず、宿の契約書に署名したことで、劣悪な条件の労働に縛られてしまいます。同じ境遇の仲間たちと、彼は脱出の算段を立て始めます。

さらに街のチョコレート業界は、三大企業のカルテルに支配されていました。新参者を排除しようとする彼らを相手に、ウォンカは自分の菓子で勝負を挑みます。

ここが見どころ

美術と衣装

監督は『パディントン』のポール・キング。作り物であることを隠さない、絵本のような画作りが一貫しています。CGで現実的に見せようとしないのが正解でした。

ヒュー・グラントのウンパルンパ

縮小されたヒュー・グラントが、不機嫌に歌い踊ります。出番は多くないのに、全部持っていく。この配役はほとんど反則です。

楽曲

オリジナル曲が中心で、過剰に凝らず、耳に残る構成になっています。ティモシー・シャラメが自分で歌っており、上手すぎないところが役に合っています。

この映画について:あの奇人が、まだ普通に優しかった頃の話。

ロアルド・ダールの原作、そしてティム・バートン版が持っていた意地悪さと不気味さは、本作にはほとんどありません。ウォンカは純粋で、優しく、仲間思いです。この改変を裏切りと取る人はいるはずです。

ただ、前日譚として「まだ人間不信になる前」を描くのだと考えれば、筋は通っています。むしろ、この明るいウォンカがのちにあの奇人になると考えると、別の見え方も生まれる。

ミュージカルとしての完成度は高く、テンポも良い。家族で観る作品として、非常によく機能します。難しい要素はなく、上映時間も適切です。

物足りなさがあるとすれば、敵役のカルテルがやや単純なことです。悪役として分かりやすすぎて、緊張が生まれにくい。ただ、この温度の映画にはそれで良いのかもしれません。

この作品の良さ

  • 作り物であることを隠さない美術
  • ヒュー・グラントのウンパルンパ
  • 耳に残るオリジナル楽曲
  • 家族で観る作品としての機能性

当サイトの評価

4.0/5.0

あの奇人が、まだ普通に優しかった頃の話。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.5
音楽4.5
演技4.2
余韻3.9

世間ではどう評価されているか

監督
ポール・キング 『パディントン』
公開
2023
原作
ロアルド・ダール の著作に基づく

『チャーリーとチョコレート工場』の主人公ウィリー・ウォンカの若き日を描いた前日譚です。監督は『パディントン』シリーズのポール・キング。

原作やティム・バートン版の不気味さは抑えられ、真っ当なミュージカルとして作られています。興行的にも成功しました。

こんな人におすすめ

  • 『パディントン』が好きだった人
  • 家族で観るミュージカルを探している人
  • ティム・バートン版とは別物として観られる人

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