関心領域THE ZONE OF INTEREST
洋画2023年戦争2020年代ホロコースト

関心領域

これまでのホロコースト映画とは、まったく異なる方法の作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジョナサン・グレイザー
原作
マーティン・エイミス
音楽
ミカ・レヴィ
出演
クリスティアン・フリーデル、ザンドラ・ヒュラー
製作国
イギリス・ポーランド・アメリカ
上映時間
105分
公開
2024年5月(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

1940年代、ポーランド。アウシュヴィッツ強制収容所の所長ルドルフ・ヘスは、妻ヘートヴィヒと五人の子どもとともに、収容所のすぐ隣に建つ家で暮らしています。

庭には花が咲き、温室があり、プールがあります。妻はこの家を「楽園」と呼び、離れることを拒みます。

壁の向こうからは、絶えず何かの音が聞こえています。一家はそれについて、ほとんど何も語りません。

ここが見どころ

音響設計

銃声、叫び、焼却炉の稼働音が、常に背景に流れ続けます。アカデミー音響賞を受賞しました。画面に映らないものを、音だけで存在させています。

固定カメラ

家中に複数のカメラを設置し、演出を最小限にして撮影されました。監視カメラのような距離感があります。

赤外線の映像

夜、食べ物を隠して置く少女。この作品で唯一、抵抗が描かれる場面です。

この映画について:壁の向こうで何が起きているかは、音だけで示される。

この映画が扱うのは、加害そのものではなく「隣で何が起きていても、日常は続けられる」という人間の能力です。題名の「関心領域」は、収容所周辺を指すナチスの用語でもあります。

終盤、現代の映像が挿入されます。この数十秒が、観客を直接名指しします。

難点は、あまりに抑制的で、退屈に感じる人がいることです。ただ、それも設計のうちです。

この作品の良さ

  • 音響設計
  • 映さないことで示す方法
  • 終盤の現代の挿入

当サイトの評価

4.4/5.0

壁の向こうで何が起きているかは、音だけで示される。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美4.6
音楽4.9
演技4.4
余韻5.0

世間ではどう評価されているか

アカデミー賞
2部門 国際長編映画賞・音響賞
カンヌ
グランプリ 2023年
IMDb
7.4 /10

第96回アカデミー賞で国際長編映画賞と音響賞を受賞し、作品賞・監督賞にもノミネートされました。

2023年のカンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞しています。

こんな人におすすめ

  • 歴史を考えたい人
  • 音響設計に興味がある人
  • 従来と違う方法の作品を観たい人

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