ALIEN
洋画1979年SF1970年代ホラー

エイリアン

続編がアクション寄りになったせいで誤解されがちですが、1作目は徹底したホラーです。そのつもりで観てください。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
リドリー・スコット
出演
シガーニー・ウィーヴァー、トム・スケリット、ジョン・ハート
クリーチャーデザイン
H・R・ギーガー
上映時間
117分
日本公開
1979年7月

あらすじ(ネタバレなし)

深宇宙を航行する貨物船ノストロモ号。乗組員7人は冷凍睡眠中に、正体不明の信号を受信して叩き起こされます。発信源の惑星に着陸した彼らは、異星の船の残骸と、無数の卵を発見します。

調査に出た一人が、卵から飛び出した生物に顔を覆われた状態で帰還します。やがてそれは船内で成長し、乗組員を一人ずつ襲い始めます。閉じた船の中で、逃げ場はありません。

ここが見どころ

生活感のある宇宙船

コックピットはごちゃごちゃで、乗組員は賃金の不満を言い合っています。宇宙飛行士ではなく労働者として描かれていることが、この映画の恐怖の土台です。

怪物を見せない

全身がはっきり映る時間は非常に短く、ほとんどは影と部分だけ。見えないから怖いという原則が徹底されています。

ギーガーのデザイン

生物と機械が融合したような造形。単に怖いのではなく、生理的に不快という方向のデザインで、以降のクリーチャー表現を決定づけました。

この映画について:宇宙船という密室で、姿の見えないものに追われる。

SFの装いをしていますが、構造は完全にホラーです。閉じた空間、一人ずつ減っていく人数、正体の分からない相手。それを宇宙船という「絶対に外に出られない場所」でやるという発想が発明でした。

テンポは現在の基準ではゆっくりで、最初の1時間はほとんど何も起きません。ただ、その時間で船の構造と人物の関係が頭に入るので、後半の追跡が効いてきます。

主人公リプリーの造形も重要です。当時、女性が生き残って最後に戦うという形はまだ一般的ではなく、この作品が型を作りました。難点は、テンポの遅さと、いま観ると展開が読めてしまうことです。

この作品の良さ

  • 宇宙船を労働の現場として描いた設定
  • 怪物を見せない演出の徹底
  • H・R・ギーガーによるデザイン

当サイトの評価

4.7/5.0

宇宙船という密室で、姿の見えないものに追われる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美5.0
音楽4.6
演技4.7
余韻4.7

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
受賞 視覚効果賞
IMDb
8.5 /10
影響
SFホラーの型を作った

第52回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞しました。低予算に近い規模で作られながら世界的に当たり、長いシリーズへと発展しています。

閉鎖空間で正体不明の存在に襲われるという構造は、この作品以降ひとつのジャンルになりました。主人公リプリーは、映画における女性主人公像を大きく変えた存在としても語られます。

こんな人におすすめ

  • ホラーが平気な人
  • SF美術の系譜を追いたい人
  • 『遊星からの物体X』が好きだった人

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