EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
食人の描写があります。苦手な方は避けてください。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1980年代のアメリカ中西部。高校生のマレンは、生まれつき人を食べたいという衝動を抱えています。ある夜、友人を傷つけてしまい、父は彼女を残して姿を消します。
母を探して旅に出た彼女は、同じ性質を持つ老人サリーと出会います。彼は「匂いで同類が分かる」と言います。
そしてリーという青年と出会い、二人は一緒に移動を始めます。行く先々で、彼らは自分たちの本性と向き合うことになります。
国道、廃屋、トウモロコシ畑。1980年代の地方の質感が丁寧に作られています。
同類だと言って近づいてくる人物。この映画で最も不気味な存在です。
トレント・レズナーとアッティカス・ロスによる、静かなギター中心の劇伴です。
食人という設定は、「どうしても社会に入れない性質を持つこと」の比喩として機能しています。ホラーとして観ると外れます。
『君の名前で僕を呼んで』の監督と主演の再会作でもあります。青春映画としての質感は共通しています。
難点は、比喩が分かりやすすぎることと、食人描写に耐えられない人がいることです。
人を食べずにいられない者同士が出会い、旅に出る。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.8 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.2 |
2022年のヴェネツィア国際映画祭で監督賞(銀獅子賞)を受賞しました。
テイラー・ラッセルは同映画祭で新人俳優賞を受賞しています。
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