武士道残酷物語BUSHIDO
武士道残酷物語
時代劇の顔をした、組織批判の映画です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 今井正
- 原作
- 南條範夫
- 出演
- 中村錦之助(萬屋錦之介)、三田佳子、東野英治郎
- 上映時間
- 123分
- 公開
- 1963年4月
あらすじ(ネタバレなし)
現代。恋人が自殺未遂を起こした理由を探るうち、飯倉進は自分の家系に伝わる記録を読み始めます。
戦国時代から現代まで、飯倉家の七代の男たちの生涯が描かれます。ある者は殉死を強いられ、ある者は主君の性の相手にされ、ある者は妻を差し出します。
そして最後に描かれるのは、戦後の会社組織で同じことが起きている現在です。
ここが見どころ
一人七役
中村錦之助が七代すべてを演じます。顔が同じであることが、そのまま「変わっていない」という主張になります。
忠義の否定
この映画に、美しい忠義はひとつも出てきません。すべてが理不尽な服従として描かれます。
現代パートとの接続
封建的な主従関係が、企業と社員の関係に置き換わっただけだと示します。
この映画について:七代にわたって、同じ一族が主君に潰されていく。
1963年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しました。時代劇でありながら、批判の矛先は完全に現代に向いています。
描写はかなり厳しく、暴力も性的な支配も直接的です。娯楽性はほとんどありません。
難点は、七つの話が並列的で構造が単調なことと、主張が直接的すぎることです。
この作品の良さ
- 一人七役という構造
- 忠義を美化しない姿勢
- 現代への接続
当サイトの評価
4.1/5.0
七代にわたって、同じ一族が主君に潰されていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- ベルリン
- 金熊賞 1963年
- IMDb
- 7.6 /10
- 原作
- 南條範夫 小説
1963年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しました。
原作は南條範夫の小説『被虐の系譜』です。
こんな人におすすめ
- 時代劇の批評的な作品を観たい人
- 組織の理不尽に関心がある人
- 厳しい描写に耐えられる人
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