EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
一度では掴みきれません。二度目のほうが面白い作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
釜山の刑事ヘジュンは、不眠症を抱えながら仕事に打ち込んでいます。妻とは週末だけ会う別居婚です。
登山中の男性が岩場から転落死する事件が起こります。ヘジュンは、中国から来た妻ソレを取り調べます。彼女は涙を見せず、韓国語も不自由です。
張り込みを続けるうち、ヘジュンは彼女を見ることに没頭していきます。そして事件は、思わぬ形で決着します。
監視する側とされる側が、視線の中で入れ替わっていきます。カメラの位置が、そのまま感情の位置です。
言葉が通じない二人の会話が、機械の音声を介して行われます。誤訳とずれが、そのまま関係の比喩になっています。
満ちてくる潮。何が起きたかを説明せずに終わります。
パク・チャヌクの作品としては、暴力も性的描写も極端に抑えられています。その分、編集の技巧と視線の設計に全力が注がれています。
「崩壊」という一語が全編の鍵になっています。それが何を指すかは、最後まで観ると分かります。
難点は、情報の出し方が非常に細かく、一度では追いきれないことです。138分も長い。
刑事が、容疑者の女に惹かれていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.5 |
| 映像美 | 4.8 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.7 |
2022年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞しました。
韓国国内の主要映画賞でも作品賞・監督賞を多数受賞しています。
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