エミリア・ペレスEMILIA PÉREZ
洋画2024年ミュージカル2020年代議論作

エミリア・ペレス

評価が最も割れた作品のひとつです。批判の内容も知ったうえで観てください。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジャック・オディアール
出演
カルラ・ソフィア・ガスコン、ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス
製作国
フランス
上映時間
132分
公開
2025年(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

メキシコ。有能だが評価されない弁護士リタのもとに、匿名の依頼が届きます。相手は、恐れられている麻薬カルテルの首領マニタスでした。

依頼の内容は、自分が性別適合手術を受け、死を偽装して別人として生きられるよう手配すること。リタは巨額の報酬と引き換えに引き受けます。

数年後、エミリア・ペレスとして現れた元首領は、行方不明者を探す団体を立ち上げます。しかし彼女は、残してきた妻子への未練を捨てきれずにいました。

ここが見どころ

形式の混成

ミュージカル、犯罪劇、社会派ドラマが同居します。その混ぜ方の大胆さが評価の理由でもあり、批判の理由でもあります。

カルラ・ソフィア・ガスコン

トランスジェンダーの俳優として初めて、アカデミー主演女優賞にノミネートされました。

ゾーイ・サルダナの役

この役でアカデミー助演女優賞を受賞しました。実質的な語り手です。

この映画について:麻薬カルテルの首領が、性別を変えて別人として生き直す。

この作品には強い批判があります。メキシコの現実の描き方が表面的であること、性別移行の扱いが単純化されていること、スペイン語の不自然さなどが、当事者や現地から指摘されました。

同時に、形式の思い切りとゾーイ・サルダナの演技は高く評価されています。作品として一貫していないこと自体が論点です。

私は成功しているとは思いませんが、議論の対象として観る価値はあると考えます。

この作品の良さ

  • 形式を混ぜる大胆さ
  • ゾーイ・サルダナの演技
  • 議論を呼んだこと自体

当サイトの評価

3.8/5.0

麻薬カルテルの首領が、性別を変えて別人として生き直す。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.5
映像美4.3
音楽4.4
演技4.6
余韻3.8

世間ではどう評価されているか

アカデミー賞
2部門 助演女優賞・歌曲賞
カンヌ
審査員賞 2024年
IMDb
5.5 /10

第97回アカデミー賞で助演女優賞と歌曲賞を受賞し、13部門にノミネートされました。2024年のカンヌ国際映画祭では審査員賞と女優賞を受賞しています。

一方で、メキシコの当事者団体などから描写への批判が相次ぎ、賞レースの過程で評価が大きく揺れた作品でもあります。

こんな人におすすめ

  • 議論を呼んだ作品を観たい人
  • 形式の実験に興味がある人
  • 批判も含めて考えたい人

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