ゴジラ
続編群のイメージで観ると別物です。1954年という公開年を頭に置いて観てください。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 本多猪四郎
- 特技監督
- 円谷英二
- 音楽
- 伊福部昭
- 出演
- 宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬
- 上映時間
- 97分
- 公開
- 1954年11月
あらすじ(ネタバレなし)
太平洋で漁船や貨物船が次々と沈没します。生存者の証言と調査から、水爆実験によって眠りを覚まされた巨大生物の存在が明らかになります。
上陸したゴジラは東京を焼き払い、街は火の海になります。自衛の手段を持たない政府と学界が議論を重ねるなか、一人の科学者が誰にも知られたくない発明を抱えていました。
ここが見どころ
東京炎上の描写
破壊の場面は爽快さがなく、逃げ惑う人と焼け跡だけが映ります。空襲を経験した観客に向けて作られていることが明白な演出です。
芹沢博士の選択
自分の発明が兵器として使われることを恐れる科学者。ゴジラを倒す方法が、また別の恐怖を生むという構造が中心にあります。
伊福部昭の音楽
重い行進曲。以後シリーズ全体の記号になり、70年経ってもそのまま使われ続けています。
この映画について:怪獣映画ではなく、戦後9年目の日本が撮った災害の記録。
娯楽映画として作られていません。公開はビキニ環礁での被曝事件の同じ年で、被害を受けた漁船の話が下敷きになっています。放射能への恐怖が具体的です。
特撮は当然ながら年代なりですが、造形と重量感の表現には工夫があります。ミニチュアの壊れ方が丁寧です。
難点は、テンポの遅さと音声の聞き取りにくさです。字幕を出して観ることを勧めます。また、後半は議論の場面が多く、怪獣を期待すると待たされます。
この作品の良さ
- 破壊を爽快に描かない演出
- 科学者の選択という倫理的な軸
- 伊福部昭の音楽
当サイトの評価
怪獣映画ではなく、戦後9年目の日本が撮った災害の記録。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.7 |
| 映像美 | 4.8 |
| 音楽 | 5.0 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- 公開
- 1954 シリーズ第1作
- IMDb
- 7.5 /10
- 背景
- 第五福竜丸 同年の被曝事件が下敷き
1954年公開。同年3月のビキニ環礁での水爆実験による被曝事件が製作の直接的な背景にあります。以後70年以上続くシリーズの原点であり、日本の特撮映画の出発点でもあります。
こんな人におすすめ
- シリーズの原点を確認したい人
- 戦後日本の空気に興味がある人
- 特撮の歴史を知りたい人
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