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Facebook創業の物語。IT起業の映画かと思って観ると、実際に描かれているのは、うまくいけばいくほど孤立していく人間の話。台詞の速度が異常。
派手さはありませんが、非常によくできた作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1925年、大英帝国博覧会の閉会式。ヨーク公アルバートはマイクの前で言葉を詰まらせ、群衆の前で立ち尽くします。彼には重い吃音がありました。
妻エリザベスは、オーストラリア出身の言語聴覚士ライオネル・ローグを訪ねます。資格を持たない彼の治療法は型破りで、王族相手にも敬語を使いません。
兄の退位により、アルバートは望まぬまま国王ジョージ6世となります。そして1939年、対独開戦の日、彼は国民に向けて演説しなければなりません。
音楽を大音量で流しながら朗読させ、それを録音して聞かせる場面。ここで治療が始まったことが観客に伝わります。
王と平民、患者と治療者。関係が何度も揺れ、そのたびに距離が変わる脚本の運びが見事です。
ベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章に乗せて。9分間の演説を、ほぼ表情だけで見せます。
実話ものとしては脚色があり、ローグの治療期間や、当時の政治的背景の扱いには史実との差があります。そこは踏まえて観るべきです。
映画としての完成度は高い。とくにコリン・ファースが、詰まる瞬間の身体の反応を非常に細かく作り込んでいます。
難点は、構造が予定調和なことです。何が起きるかは最初から分かっています。
吃音の王が、開戦の演説を読み上げるまで。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.2 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.2 |
第83回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門を受賞しました。
脚本のデヴィッド・サイドラー自身も吃音の経験者であり、長年この題材を温めていたことが知られています。
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