人間の條件THE HUMAN CONDITION
邦画1959年戦争1950年代小林正樹

人間の條件

全部観るには相当な覚悟が要ります。第一部だけでも価値はあります。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
小林正樹
原作
五味川純平
出演
仲代達矢、新珠三千代、佐田啓二
上映時間
全六部で約574分
公開
1959年〜1961年(三回に分けて)

あらすじ(ネタバレなし)

1943年、満州。人道主義者の梶は、徴兵を猶予される代わりに、鉱山の労務管理者として赴任します。中国人労働者の待遇改善を試みます。

しかし彼の理想は、軍と会社の論理の前に潰されていきます。やがて彼自身が召集され、今度は初年兵として理不尽な暴力にさらされます。

敗戦。彼は敗残兵として満州の荒野をさまよい、ソ連軍の捕虜となります。理想を持ち続けることが、どこまで可能なのかが問われ続けます。

ここが見どころ

仲代達矢の全編出演

9時間半、ほぼすべての場面に出ています。この俳優のキャリアを決定づけた仕事です。

初年兵教育の場面

軍隊内の暴力を、延々と描きます。日本映画でこれほど正面から扱った例は多くありません。

雪の荒野

第六部の終盤。台詞がほとんどなくなっていきます。

この映画について:全六部、合計9時間半。日本映画で最も長い挑戦のひとつ。

この作品の主題は、「善良であろうとすることが、状況によっては何の意味も持たない」という残酷な認識です。梶は最後まで理想を捨てませんが、報われません。

小林正樹自身が満州で兵役に就いた経験を持ちます。描写の具体性はそこから来ています。

難点は明白で、長すぎることです。全六部を通して観るのは容易ではありません。

この作品の良さ

  • 仲代達矢の全編にわたる演技
  • 軍隊内の暴力の描写
  • 理想を報わせない構成

当サイトの評価

4.4/5.0

全六部、合計9時間半。日本映画で最も長い挑戦のひとつ。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.5
映像美4.6
音楽4.1
演技4.8
余韻4.8

世間ではどう評価されているか

ヴェネツィア
サン・ジョルジョ賞 1961年・第三部
上映時間
約574分 全六部
IMDb
8.7 /10

1959年から1961年にかけて、三回に分けて公開されました。全六部の合計上映時間は約574分です。

1961年のヴェネツィア国際映画祭で、第三部がサン・ジョルジョ賞を受賞しています。

こんな人におすすめ

  • 長尺に挑戦したい人
  • 戦争を正面から扱った作品を観たい人
  • 仲代達矢の代表作を追いたい人

配信を探す

各サービスで「人間の條件」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。