EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
IMAXで撮られています。可能なら大きな画面で。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
カリフォルニアの内陸部。ヘイウッド兄妹は、映画の撮影用に馬を提供する牧場を営んでいます。父はある日、空から降ってきた硬貨が頭を貫いて死にました。
経営は苦しく、馬は近くのテーマパークに売られていきます。そんななか、二人は雲の陰から動かない「何か」に気づきます。
兄のOJは逃げようと言い、妹のエメラルドは「撮影して売れば一発だ」と言います。
空と荒野の広がりを、フィルムのIMAXカメラで撮影しています。夜間の撮影を大判フィルムで行うのは技術的に難しく、挑戦的な試みでした。
テレビ番組の撮影中に起きた事故の場面。本筋と直接つながらないのに、この映画で最も恐ろしい数分です。
「目を合わせなければ襲われない」という規則。西部劇の決闘の作法とも重なります。
この映画の主題は「見世物にすることの暴力性」です。動物、映画産業、そして観客自身がその対象になります。
冒頭に映画史上最初期の映像とされる連続写真が引用されます。そこに映る黒人騎手の名が残っていないという事実が、作品の出発点です。
難点は、主題が多層的すぎて散漫に見えることと、中盤のテンポが緩いことです。
空にいる何かを、撮影して金にしようとする。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.4 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.3 |
IMAXフィルムカメラで撮影された作品で、大判フィルムによる夜間撮影を本格的に行った点が技術的に注目されました。
冒頭で引用されるエドワード・マイブリッジの連続写真は、映画の起源とされる映像のひとつです。
各サービスで「NOPE ノープ」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。