吸血鬼ノスフェラトゥ
サイレント作品ですが、影の使い方だけで十分に怖いです。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- F・W・ムルナウ
- 出演
- マックス・シュレック、グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム
- 製作国
- ドイツ
- 上映時間
- 94分
- 公開
- 1922年
あらすじ(ネタバレなし)
1838年、ドイツの町ヴィスボルグ。不動産業者の使いとして、フッターはカルパチア山中の城へ向かいます。オルロック伯爵という人物が、町の家を買いたいというのです。
宿の人々は「あの城へ行ってはいけない」と口を揃えます。それでも彼は契約のために城に入ります。
伯爵は、フッターが持っていた妻エレンの肖像に目を留めます。そして間もなく、船に積まれた棺とともに、伯爵は町へ向かいます。
ここが見どころ
影の演出
階段の壁に伸びる長い指の影。本体を映さずに影だけで恐怖を作る手法は、ここが起点です。
実景での撮影
スタジオではなく、実際の街や山で撮影されています。同時期のドイツ表現主義作品としては異例です。
マックス・シュレックの造形
尖った耳、長い爪、禿頭。後の「魅力的な吸血鬼」像とは正反対の、鼠のような姿です。
この映画について:100年前の吸血鬼が、いまだにいちばん怖い。
ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』を許可なく翻案したため、遺族の訴えでフィルムの破棄が命じられました。複製が各地に散っていたおかげで、現在まで残っています。
吸血鬼が病気と結びつけられている点も特徴です。船に乗って鼠とともに疫病が運ばれてくるという描写は、いま観ると別の重みがあります。
難点は、サイレント作品に慣れが要ることと、中盤のテンポが緩いことです。
この作品の良さ
- 影による恐怖の演出
- 実景撮影
- 吸血鬼の造形
当サイトの評価
100年前の吸血鬼が、いまだにいちばん怖い。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.8 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.1 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- 評価
- ドイツ表現主義の代表作
- IMDb
- 7.9 /10
- 経緯
- 破棄命令 著作権訴訟による
ブラム・ストーカーの遺族による訴訟の結果、フィルムの破棄が命じられましたが、各地に残っていた複製から現在まで伝わっています。
1979年にヴェルナー・ヘルツォーク、2024年にロバート・エガースがそれぞれ再映画化しています。
こんな人におすすめ
- 古典ホラーに触れたい人
- 映画史に関心がある人
- サイレント作品を観てみたい人
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