シンプル・アクシデントIT WAS JUST AN ACCIDENT
シンプル・アクシデント/偶然
監督自身が投獄された経験から作られた作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ジャファル・パナヒ
- 出演
- ヴァヒド・モバセリ、マリヤム・アフシャリ、エブラヒム・アズィズィ
- 製作国
- フランス・イランほか
- 上映時間
- 102分
- 公開
- 2026年(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
深夜の道路。一台の車が犬をはねます。修理のために立ち寄った工場で、整備士のヴァヒドは、その男の足音を聞きます。
義足が地面を打つ音。それは、彼が獄中で拷問を受けたときに聞いた音と同じでした。顔は目隠しで見ていません。
確信が持てないまま、彼は男を拉致します。そして、同じ収容所にいた者たちを呼び集め、この男が本当に加害者なのかを確かめようとします。
ここが見どころ
車内の議論
物語の大半が、車の中と荒野で進みます。「殺すべきか」を全員が真剣に議論します。
確信が持てない
誰も男の顔を見ていません。「間違っていたらどうする」という問いが最後まで残ります。
結末
最後の数秒で暗転します。判断は完全に観客に委ねられます。
この映画について:拷問された男が、加害者らしき人物を偶然見つけてしまう。
パナヒ監督はイランで長く映画製作を禁じられ、投獄も経験しています。この作品は、その経験を直接の出発点にしています。
復讐劇でありながら、爽快感は一切ありません。加害者を裁くことが、自分たちを加害者に変えるという構造が示されます。
難点は、テンポが遅いことと、イランの政治状況への最低限の知識があったほうが良いことです。
この作品の良さ
- 議論だけで持たせる構成
- 確信を与えない設計
- 結末の委ね方
当サイトの評価
4.5/5.0
拷問された男が、加害者らしき人物を偶然見つけてしまう。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.7 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.1 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- カンヌ
- パルムドール 2025年
- アカデミー賞
- ノミネート 国際長編映画賞・脚本賞
- IMDb
- 7.7 /10
2025年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。パナヒ監督はこれにより、カンヌ・ベルリン・ヴェネツィアの三大映画祭すべてで最高賞を獲得しています。
こんな人におすすめ
- 社会的な題材の作品が好きな人
- 議論の映画が好きな人
- イラン映画に関心がある人
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