スワロウテイルSWALLOWTAIL BUTTERFLY
邦画1996年ドラマ1990年代岩井俊二

スワロウテイル

1996年の作品ですが、設定がいま観るとかえって示唆的です。長く、粗いところもある一本です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
岩井俊二
出演
三上博史、CHARA、伊藤歩、江口洋介
音楽
小林武史
上映時間
148分
公開
1996年9月

あらすじ(ネタバレなし)

円が世界一の価値を持っていた時代。金を求めて各国から移民が集まった都市は、彼ら自身から「円都(イェンタウン)」と呼ばれていました。

母を亡くした少女は、娼婦のグリコに引き取られ、アゲハと名づけられます。ある事件をきっかけに大金を手にした彼らは、店を開き、バンドを組み、束の間の繁栄を手にします。

ここが見どころ

言語の混在

日本語、英語、中国語が入り混じり、字幕なしでは通じない会話が続きます。言葉が通じないことを、そのまま画面に置いている。

CHARAの歌

劇中バンドの楽曲がそのままヒットしました。歌の場面が物語の推進力になっています。

この映画について:円が最強だった時代の、架空の移民街。

架空の都市を舞台にしていますが、描かれているのは、稼ぐために来た人々がその国から何者としても認められないという状況です。1996年の作品としては相当に先鋭的でした。

映像は粗いフィルムの質感で統一され、手持ちカメラが多用されます。この荒さが街の混沌に合っています。

難点は148分という長さと、後半の展開が散らかることです。また暴力と性の描写も強い。粗削りな作品ですが、その粗さごと記憶される一本です。

この作品の良さ

  • 言語の混在をそのまま画面に置く方針
  • 粗いフィルムの質感
  • 劇中音楽の強さ

当サイトの評価

4.3/5.0

円が最強だった時代の、架空の移民街。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美4.7
音楽4.8
演技4.5
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

日本アカデミー賞
受賞 話題賞ほか
IMDb
7.3 /10
音楽
ヒット 劇中バンドの曲が実際に売れた

劇中バンド「YEN TOWN BAND」の楽曲が実際に大ヒットしました。映画と音楽が同時に展開した企画としても記憶されている作品です。

こんな人におすすめ

  • 1990年代の空気を知りたい人
  • 群像劇が好きな人
  • 粗削りな作品を面白がれる人

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