時をかける少女
細田守監督の名前が広く知られるきっかけになった作品です。98分と短く、いま観ても古びていません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 細田守
- 脚本
- 奥寺佐渡子
- 原作
- 筒井康隆(同名小説の後日譚として)
- 声の出演
- 仲里依紗、石田卓也、板倉光隆
- 上映時間
- 98分
- 公開
- 2006年7月
あらすじ(ネタバレなし)
高校2年生の紺野真琴は、そそっかしく、放課後は男子二人と野球ばかりしている女子高生です。ある日、理科室で転んだことをきっかけに、時間を巻き戻す能力「タイムリープ」を手に入れます。
最初はカラオケの延長や、遅刻の回避、テストのやり直しなど、どうでもいいことに使っていた真琴。しかし、やり直すたびに誰かの状況が悪くなっていくことに気づきます。そして、跳べる回数には限りがありました。
ここが見どころ
使い方が子どもっぽい
手に入れた能力を、最初はプリンを食べ直すために使います。この俗っぽさがあるから、後半の切実さが効く。
河原の坂道
三人で自転車を押して歩く、なんでもない帰り道。この場面が繰り返し出てきて、少しずつ意味が変わっていきます。
残り回数の表示
腕に浮かぶ数字が減っていくという、単純な仕掛け。やり直せる時間には限りがあるという主題が、ずっと画面の中に見えている状態になります。
この映画について:やり直せる力を、最初はどうでもいいことに使ってしまう。
タイムリープものとしての理屈は、正直それほど厳密ではありません。この映画が扱っているのは、やり直しがきく時期はいつか終わるということのほうです。だから能力を失っていく過程が物語になります。
うまいのは、真琴が能力を自分のためだけに使う前半を、たっぷり時間をかけて描いていることです。ここが楽しいから、後半で彼女が他人のために跳ぶようになる変化が効いてきます。
難点は、終盤の説明がやや駆け足なことと、SF的な設定を回収しきっていないことです。理屈で追うと引っかかりますが、この映画はそこを見せたいわけではないと思います。
この作品の良さ
- 能力の使い方の俗っぽさから始める構成
- 何気ない場面を繰り返して意味を変えていく演出
- 98分と短く、テンポがいい
当サイトの評価
やり直せる力を、最初はどうでもいいことに使ってしまう。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.7 |
世間ではどう評価されているか
- 公開規模
- 小 口コミで拡大したロングラン
- IMDb
- 7.7 /10
- 日本アカデミー賞
- 受賞 最優秀アニメーション作品賞
当初はわずかな劇場での公開でしたが、口コミによって上映が拡大し、ロングランとなりました。日本アカデミー賞の最優秀アニメーション作品賞を受賞しています。
細田守監督が広く知られるきっかけとなった作品で、以降の『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』へとつながっていきます。
こんな人におすすめ
- 青春もののアニメが好きな人
- 短くてテンポのいい作品が観たい人
- 『サマーウォーズ』が好きだった人
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