THE APARTMENT
アパートの鍵貸します
笑えて、切なくて、最後に少しだけ救われる。バランスの取り方が見事な一本です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ビリー・ワイルダー
- 出演
- ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ
- 上映時間
- 125分
- 公開
- 1960年(アメリカ)
あらすじ(ネタバレなし)
大手保険会社の平社員バクスターは、出世のために自分のアパートを上司たちの密会場所として貸しています。おかげで彼自身は、夜になると外で時間を潰す羽目になります。
彼はエレベーターガールのフランと親しくなりますが、彼女が人事部長と関係を持っていることを知ります。しかもその密会場所は、自分の部屋でした。
ここが見どころ
コメディからの転調
前半は軽妙な会社コメディです。ある出来事を境に、笑えない話へと変わる。この切り替えが滑らかです。
小道具の使い方
割れた鏡、テニスラケットでのパスタ、カード。台詞なしで状況を語る小道具が全編に配置されています。
この映画について:出世のために、自分の部屋を上司の不倫に貸す。
会社という組織の中で、人が少しずつ自分を売っていく話です。バクスターは悪人ではなく、ただ断れないだけ。そこが痛い。
ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンの芝居がどちらも素晴らしく、特に後半のフランの疲れた表情が効きます。
難点は、いまの目で見ると会社内の力関係の描写がかなり古いことです。ただ、その古さも含めて記録として読めます。ラストの一言は映画史屈指の締めです。
この作品の良さ
- コメディから苦い話への転調
- 小道具で語る演出
- ラストの台詞
当サイトの評価
4.8/5.0
出世のために、自分の部屋を上司の不倫に貸す。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 5.0 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 5冠 作品賞・監督賞・脚本賞ほか
- IMDb
- 8.3 /10
- 評価
- 定番 ワイルダーの代表作
第33回アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞を含む5部門を受賞しました。白黒作品として作品賞を獲った最後の一本とされることもあります(後年に例外あり)。
こんな人におすすめ
- 笑えて切ない映画が好きな人
- 会社ものが好きな人
- 古典コメディを試したい人
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