CINEMA
PARADISO
洋画1988年ドラマ1980年代イタリア

ニュー・シネマ・パラダイス

「映画が好きな人が好きな映画」の代表格です。感傷的すぎるという批判も分かるので、そこも書きます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽
エンニオ・モリコーネ、アンドレア・モリコーネ
出演
フィリップ・ノワレ、サルヴァトーレ・カシオ、ジャック・ペラン
製作国
イタリア
上映時間
124分(劇場版)
日本公開
1989年12月

あらすじ(ネタバレなし)

ローマで成功した映画監督サルヴァトーレのもとに、故郷から一本の訃報が届きます。アルフレードが死んだ、という知らせでした。彼は30年ぶりに、シチリアの村へ帰ることを決めます。

戦後まもない村。少年トトは、映画館「パラダイス座」の映写室に入り浸り、無愛想な映写技師アルフレードにまとわりついていました。教会の検閲でカットされたフィルムの切れ端を集めながら、少年は映画にのめり込んでいきます。

ここが見どころ

検閲でカットされる場面

神父がキスシーンをすべて切らせ、村人は毎回そこで肩透かしを食う。この設定が、最後の数分で効いてきます。

モリコーネの主題

この映画を代表するメロディ。感傷的だと批判されるほど強く、実際その通りなのですが、それでも鳴ると効いてしまう。

広場での野外上映

映画館が満員で入れない人のために、外の壁に映写する場面。映画が娯楽の中心だった時代の空気が、この一場面に凝縮されています。

この映画について:映画を好きになった記憶そのものを、映画にした。

映画についての映画であり、失われた時間についての映画です。描かれているのは映画そのものより、映画を観ていたあの場所と人で、だから映画館という空間が主役になっています。

感傷的だという批判は正当だと思います。音楽の押しは強く、回想は美しく整えられていて、都合の悪いことはあまり描かれない。ここが合わない人はとことん合いません。

それでもラストは強い。それまでの2時間が、最後の数分のための準備だったと分かる作りで、あの場面のためだけに観てもいいと思います。なお短縮された劇場版と、長い完全版があり、印象がかなり変わります。まずは劇場版を勧めます。

この作品の良さ

  • 映画館という場所を主役にした構成
  • モリコーネの音楽
  • 最後の数分に全部を集約させる設計

当サイトの評価

4.7/5.0

映画を好きになった記憶そのものを、映画にした。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美4.6
音楽5.0
演技4.8
余韻5.0

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
受賞 外国語映画賞
カンヌ
審査員特別グランプリ 1989年
IMDb
8.5 /10

第62回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞。カンヌ国際映画祭では審査員特別グランプリを獲得しました。

日本での人気が特に高い作品で、繰り返しリバイバル上映されています。155分の完全版では、劇場版とは印象の異なる展開が加えられています。

こんな人におすすめ

  • 映画館という場所が好きな人
  • 感傷的な作品を受け入れられる人
  • 音楽から映画に入りたい人

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