CURE
邦画1997年ホラー1990年代黒沢清

CURE キュア

驚かせる場面はほとんどありません。それでも、これは相当に怖い作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
黒沢清
出演
役所広司、萩原聖人、うじきつよし
上映時間
111分
公開
1997年12月

あらすじ(ネタバレなし)

首を大きくX字に切り裂かれた死体が、各地で発見されます。犯人はいずれもすぐに捕まりますが、全員が別人で、動機も語れません。

刑事の高部は、記憶が数分しか保たない謎の青年・間宮に行き当たります。間宮は質問に答えず、ただ相手に問いを返し続けます。彼と話した人間が、次の殺人を犯していきます。

ここが見どころ

引きの画

カメラが常に遠く、人物が小さい。近づかないことで、何が起きているか分からない不安が生まれます。

ライターの炎

間宮が相手にライターの火を見せる場面。説明されないまま、その効果だけが示されます。

この映画について:犯人はすぐ分かる。それでも怖い。

犯人探しの映画ではありません。「人は簡単に別の何かになれる」という前提だけを提示して、説明しない。

音の設計も重要で、常に低い環境音が鳴っており、静かなのに落ち着かない状態が続きます。

難点は、説明がないため消化不良になりやすいことです。また終盤の展開は解釈が分かれます。ただ、日本のホラー・サスペンスとしては最上位の完成度です。

この作品の良さ

  • 引きの画による不安の作り方
  • 説明を放棄する構成
  • 音の設計

当サイトの評価

4.7/5.0

犯人はすぐ分かる。それでも怖い。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美4.9
音楽4.7
演技4.8
余韻5.0

世間ではどう評価されているか

IMDb
7.4 /10
海外
高評価 近年国際的に再評価
評価
最上位 日本の心理サスペンスの代表作

近年、海外での再評価が急速に進んでいる作品です。黒沢清監督の名を国際的に知らしめた一本とされ、各国で修復版が上映されています。

こんな人におすすめ

  • 説明のない恐怖が好きな人
  • 心理サスペンスが好きな人
  • 日本のホラーを掘りたい人

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