大脱走
戦争映画ですが、暗くありません。むしろ職人たちの仕事ぶりを見る映画として楽しめます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ジョン・スタージェス
- 出演
- スティーブ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー
- 音楽
- エルマー・バーンスタイン
- 上映時間
- 172分
- 日本公開
- 1963年8月
あらすじ(ネタバレなし)
第二次世界大戦中のドイツ。脱走の常習者ばかりを集めた、脱走不可能とされる捕虜収容所が作られます。連合軍の将校たちは、その挑戦に応じるかのように、大規模な脱走計画を立て始めます。
目標は250人の一斉脱走。トンネルを3本同時に掘り、土を捨て、偽造書類を作り、民間服を仕立て、空気を送る装置まで自作する。それぞれの専門家が、自分の持ち場を淡々とこなしていきます。
ここが見どころ
分業の面白さ
トンネル掘り、偽造係、調達係、見張り。誰が何を担当しているかが明快で、進捗が目に見える。準備を見せるだけで2時間持たせています。
土をどう捨てるか
掘った土を、ズボンの中から少しずつ庭にまく。この一点だけでも一つの見せ場になっています。細部の具体性がこの映画の強みです。
バイクの逃走
スティーブ・マックイーンが有刺鉄線を飛び越える場面。有名すぎるカットですが、通しで観ると位置づけが違って見えます。
エルマー・バーンスタインの行進曲
誰でも知っているあのメロディ。軽快さが、この映画を悲惨な話にしていません。
この映画について:172分、ほぼ全部が「穴を掘る準備」。それが面白い。
戦争映画というより、準備と段取りを見せる映画です。実際、脱走そのものは終盤の一部でしかなく、大半は掘る、隠す、作るという地道な作業に費やされます。それが面白い。
登場人物が多いのに混乱しないのは、全員に役割と特技が割り当てられているからです。名前を覚えなくても、「偽造の人」「調達の人」で通じる。人物設計の教科書のような作りです。
結末は史実に沿っていて、明るくは終わりません。娯楽作として楽しく観てきたぶん、最後の落差は大きい。172分と長いですが、体感はそこまでではないと思います。
この作品の良さ
- 準備と段取りを見せることの面白さ
- 大人数を役割で見分けさせる人物設計
- 軽快な音楽が作品の温度を決めている
当サイトの評価
172分、ほぼ全部が「穴を掘る準備」。それが面白い。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.8 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- IMDb
- 8.2 /10
- 原案
- 実話 実際の集団脱走事件が基
- 音楽
- 定番 行進曲が広く知られる
1944年に実際に起きた捕虜収容所からの集団脱走事件を基にしています。ただし人物や経緯には大きな脚色があり、アメリカ人捕虜の活躍などは映画のための創作です。
エルマー・バーンスタインによる行進曲は、映画を離れて広く知られる存在になりました。日本でもテレビ番組などで長く使われ続けています。
こんな人におすすめ
- 段取りを見せるタイプの映画が好きな人
- 戦争映画は重そうで敬遠している人
- 古い娯楽大作を試したい人
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