ケイコ 目を澄ませてSMALL, SLOW BUT STEADY
ケイコ 目を澄ませて
説明がほとんどありません。それでも全部伝わります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 三宅唱
- 原案
- 小笠原恵子の自伝
- 出演
- 岸井ゆきの、三浦友和、仙道敦子
- 上映時間
- 99分
- 公開
- 2022年12月
あらすじ(ネタバレなし)
小河ケイコは、生まれつき耳が聞こえません。ホテルの清掃の仕事をしながら、下町の小さなボクシングジムに通っています。
プロテストに合格し、試合にも勝ちました。しかし彼女は、続けることに迷いを感じ始めています。手紙で退会を申し出ようとしては、書き直します。
そんななか、老朽化したジムが閉鎖されることになります。会長は体調を崩していました。
ここが見どころ
16mmフィルムの質感
粒子の粗い映像と、荒川沿いの風景。時代を特定しにくい質感が、この作品の孤独に合っています。
音の設計
劇伴がほとんどありません。環境音と、ミット打ちの音だけで構成されています。
岸井ゆきのの身体
長期間の練習を経ており、構えと動きに説得力があります。表情はほとんど動きません。
この映画について:耳の聞こえないボクサー。ゴングの音も、声援も届かない。
障害を「乗り越える」物語ではありません。やめるかどうか迷っている、というだけの話です。その普通さが尊い。
三浦友和演じる会長との関係が、台詞をほとんど使わずに描かれます。ミットを構える手の位置だけで、信頼が伝わる。
難点は、起伏がないこと。試合の場面も少なく、スポーツ映画としての快感を求めると外れます。
この作品の良さ
- 16mmの質感
- 劇伴を使わない音設計
- 岸井ゆきのの身体表現
当サイトの評価
4.4/5.0
耳の聞こえないボクサー。ゴングの音も、声援も届かない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.3 |
| 映像美 | 4.9 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- キネマ旬報
- 日本映画第1位 2022年
- ベルリン
- 出品 2022年
- IMDb
- 7.1 /10
キネマ旬報ベスト・テンの2022年日本映画第1位に選ばれ、国内の主要映画賞を多数受賞しました。
実在のプロボクサー、小笠原恵子の自伝が原案となっています。
こんな人におすすめ
- 静かな映画が好きな人
- 音と映像の質感を味わいたい人
- スポーツものの型を外れた作品を観たい人
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