ワン・バトル・アフター・アナザー
重い題材を扱いながら、かなり笑えます。そこがこの映画の特異なところです。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本・撮影
- ポール・トーマス・アンダーソン
- 音楽
- ジョニー・グリーンウッド
- 出演
- レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、レジーナ・ホール
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 162分
- 公開
- 2025年10月3日(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
かつて革命グループの一員だったボブは、いまや酒と大麻に浸り、無気力な日々を送っています。彼が守ってきたのは、一人娘のウィラだけでした。
16年前の因縁を抱えた軍人ロックジョーが、彼らの前に現れます。ウィラが誘拐され、ボブは動かざるを得なくなります。
しかし彼は、合言葉も連絡先も忘れています。かつての仲間を頼ろうにも、記憶が出てきません。
ここが見どころ
合言葉を思い出せない場面
緊急連絡の手順を忘れた男が、電話口で右往左往する一連。緊迫した状況を、そのまま喜劇にしています。
終盤の追跡
起伏のある一本道でのカーチェイス。丘の向こうから車が現れるという単純な仕掛けだけで、極度の緊張を作ります。
ショーン・ペンの姿勢
不自然に胸を張って歩く軍人。この役でアカデミー助演男優賞を受賞しました。
この映画について:元革命家の中年男が、娘を取り戻すために走る。
トマス・ピンチョンの小説を下敷きにしつつ、時代設定を現代に移しています。移民の強制送還や白人至上主義といった、いまの問題が正面から扱われます。
それでいて、主人公は最後まで格好よくありません。「理想を掲げた側も間抜けである」という描き方が、この映画を単純な政治映画から引き離しています。
難点は162分の長さと、前半の展開が急なことです。
この作品の良さ
- 緊張と笑いの同居
- 終盤の追跡の演出
- ショーン・ペンの怪演
当サイトの評価
元革命家の中年男が、娘を取り戻すために走る。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.8 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 作品賞 監督賞・脚色賞・助演男優賞も
- IMDb
- 8.2 /10
- 上映時間
- 162分
第98回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞を受賞しました。ポール・トーマス・アンダーソンにとって初の監督賞受賞です。
キネマ旬報ベスト・テンの2025年外国映画第1位にも選ばれています。
こんな人におすすめ
- 近年の話題作を押さえたい人
- P・T・アンダーソン作品を追いたい人
- 長尺でも平気な人
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