血を吸うカメラPEEPING TOM
血を吸うカメラ
「観ること」そのものを問題にした、非常に早い例です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- マイケル・パウエル
- 脚本
- レオ・マークス
- 出演
- カールハインツ・ベーム、モイラ・シアラー、アンナ・マッセイ
- 製作国
- イギリス
- 上映時間
- 101分
- 公開
- 1960年
あらすじ(ネタバレなし)
映画スタジオで働く青年マークは、常に小型カメラを持ち歩いています。彼は撮影しながら女性を殺しています。
その動機は、幼少期にあります。心理学者だった父が、恐怖の研究のために息子を実験台にし、その様子をすべて撮影していたのです。
ここが見どころ
主観カメラ
冒頭から、殺人がカメラのファインダー越しに映されます。観客は加害者の視点に置かれます。
父の記録映像
実際の監督の息子が、幼少期のマークを演じています。父役は監督自身です。
この映画について:撮影しながら殺す男。観客も、その視点を共有させられる。
公開当時、イギリスの批評家から徹底的に叩かれました。マイケル・パウエルは以後、大作を撮れなくなります。
評価が反転したのは1970年代以降で、マーティン・スコセッシらの尽力によるものです。「観ることの暴力性」を扱った先駆として認められています。
難点は、題材の不快さと、テンポが遅いことです。
この作品の良さ
- 主観カメラという構造
- 観ることを問題にした先駆性
- 自己言及的な配役
当サイトの評価
4.1/5.0
撮影しながら殺す男。観客も、その視点を共有させられる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.4 |
世間ではどう評価されているか
- 経緯
- 公開時に酷評 後年に評価が反転
- IMDb
- 7.6 /10
- 監督
- マイケル・パウエル
公開当時、イギリスの批評界から強い非難を受け、マイケル・パウエル監督のキャリアに大きな打撃を与えました。
1970年代以降、マーティン・スコセッシらの働きかけで再評価され、現在では映画史上の重要作とされています。
こんな人におすすめ
- 映画史に関心がある人
- 「観ること」を扱った作品に興味がある人
- 不快な題材に耐性がある人
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