悪は存在しないEVIL DOES NOT EXIST
悪は存在しない
説明のない終わり方をします。答えを求めて観ると必ず不満が残ります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 濱口竜介
- 音楽
- 石橋英子
- 出演
- 大美賀均、西川玲、小坂竜士
- 上映時間
- 106分
- 公開
- 2024年4月
あらすじ(ネタバレなし)
長野県の水挽町。何でも屋の巧は、娘の花と静かに暮らしています。薪を割り、湧き水を汲み、山を歩く日々です。
そこへ、東京の芸能事務所がグランピング場を作るという計画が持ち込まれます。住民説明会で、浄化槽の位置と水質への影響が問題になります。会社から派遣された二人の社員は、板挟みになっていきます。
ここが見どころ
説明会の場面
住民が一人ずつ具体的な懸念を述べる長い場面。誰も感情的にならず、それでも溝が深まる。この作品の中心です。
石橋英子の音楽
元は音楽家のライブ用映像として企画された作品です。音楽が先にあり、映像が後から付いたという成り立ちが画面に出ています。
この映画について:冒頭5分、木の枝を見上げるだけ。
前半は環境と開発をめぐる社会派の作りですが、終盤で突然、まったく説明のない出来事が起きて終わります。
この結末は公開時に大きな議論を呼びました。私は「善悪では割り切れない」という題名どおりの提示だと読みましたが、投げ出しだという批判も理解できます。
難点はそこと、テンポの遅さです。ただ、説明会の場面の脚本は非常に精度が高く、それだけでも観る価値があります。
この作品の良さ
- 説明会の場面の脚本の精度
- 石橋英子の音楽と映像の関係
- 自然の撮り方
当サイトの評価
4.5/5.0
冒頭5分、木の枝を見上げるだけ。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.9 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 5.0 |
世間ではどう評価されているか
- ヴェネツィア
- 銀獅子賞 2023年・審査員大賞
- IMDb
- 7.1 /10
- 成り立ち
- 音楽が先 ライブ用映像から発展
ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞しました。音楽家・石橋英子のライブ用映像として企画されたものが、長編映画に発展したという珍しい成り立ちを持ちます。
こんな人におすすめ
- 説明のない終わり方が平気な人
- 濱口竜介作品を追いたい人
- 環境と開発の話に関心がある人
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