フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
子どもは楽しそうです。それが一番つらい映画です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ショーン・ベイカー
- 出演
- ブルックリン・プリンス、ブリア・ヴィネイト、ウィレム・デフォー
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 111分
- 公開
- 2018年(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
フロリダ州キシミー。ディズニー・ワールドの近くには、観光客向けだったモーテルが並び、いまは行き場のない人々が週単位で部屋を借りて暮らしています。
6歳のムーニーは、紫色に塗られたモーテル「マジック・キャッスル」に、若い母ヘイリーと二人で住んでいます。学校は夏休みで、彼女は毎日仲間と遊び歩いています。
母には定職がなく、香水を路上で売り、家賃の支払いは毎週ぎりぎりです。管理人のボビーは、面倒を見ながらも規則を守らせようとします。
ここが見どころ
子どもの目線の高さ
カメラは低く、大人の顔はしばしば画面から切れています。母の困窮は、子どもに見えている範囲でしか映りません。
ウィレム・デフォーの管理人
怒鳴りながら守る人物。この役でアカデミー助演男優賞にノミネートされました。
最後の数十秒
撮影方法が突然変わる幕切れ。それまでの現実から逃げ出す一瞬だけを、質感の違う映像で見せます。
この映画について:ディズニー・ワールドのすぐ隣、紫色の安モーテル。
この映画は貧困を説明しません。子どもにとっての夏休みとして描き、大人の観客だけがその意味に気づくという構造です。
母親のヘイリーは、褒められた人物ではありません。それでも一方的に断罪しない書き方がされています。
難点は、終盤の展開が急なことと、ラストの解釈が分かれることです。
この作品の良さ
- 子どもの視点で通す構成
- ウィレム・デフォーの演技
- 色彩設計
当サイトの評価
ディズニー・ワールドのすぐ隣、紫色の安モーテル。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.7 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- ノミネート 助演男優賞
- IMDb
- 7.6 /10
- 撮影
- 35mmと iPhone ラストのみ質感が異なる
第90回アカデミー賞で助演男優賞にノミネートされました。
本編は35mmフィルムで撮影されていますが、最後の場面のみ別の方法で撮られており、その質感の差が意図的な効果として使われています。
こんな人におすすめ
- 社会的な題材の作品が好きな人
- 子どもが主人公の話を観たい人
- 説明されない映画が平気な人
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